2020 11/03
若いお医者さんへ
子育て中のママパパへ
クリニックの換気装置をリニューアルしました。
新型コロナ感染症はまだ猛威をふるい、医療施設でも感染を防ぐ様々な対策をとっています。発熱のある患者さんと他の患者さんとの接触をさける、患者さんの動線を決めるなどです。しかし、小児科ではこのような対策は難しく、事実上コロナ感染者と子どもさんを完全に分離することはできません。
一般に、感染症はヒトの免疫力と攻撃する側(ウイルス)の毒力とウイルス濃度、すなわち、攻撃と防御のバランスによって決まります。ウイルス量を減らす方法はマスク、手洗い、フェースシールド、3密を避けるなどですが、最近、空気中のウイルス量を減らすこと(換気回数)に注目が集まっています。診察室など医療現場では1時間に6回以上の換気が必要とされています。
本院では診察室、待合室など診療にかかわる部屋すべてに換気扇を設置していましたが、今回、すべてをリニューアルしました。性能アップした換気扇(9台)能力の合計は毎時2,966㎥です。一方、診療に関連する容積は208.2㎥です。
2966㎥÷208.2㎥/h≒14.2/h
理論的に1時間に14回換気能力があることになります。JR東日本の電車は1時間に7~10回換気するといわれていますのでクリニックはかなり安全性が保たれていることになります。コロナ陽性者が咳をしてウイルスが空気中に出ても4~5分で室外に排出されることになります。すなわち、一人の患者さんの診察が終わり、次の患者さんが入ってくるころには部屋の空気は入れ替わっていることになります。
この冬は暖房が効きにくくなると思います。