感染症よもやま話

2019 05/11 若いお医者さんへ

病気の怖さを知りましょう。

小さな子どもが急にせき込めば、真っ先に考えるのは気管支異物です。
 この患者は一人で 柿の種 を食べていて、親は咳をし始めたのに気づき、そばに行き、嘔吐し始めたので怖くなって救急外来を受診しました。着いたころには咳は収まっていたとのことです。
 ピーナッツが気管支に入れば最初は激しくせき込み、その後は症状は治まりますが数日で肺炎をおこします。胸部単純レントゲン写真では肺炎像のみでピーナッツは写りません、抗生剤投与で症状は一時的に改善するものの、肺炎は繰り返します。最悪、肺葉切除になる可能性もあります。
 医師は常に最悪のことを考えねばなりません。そのためには病歴をしっかり聴取すること。受診時に落ち着いていても、カルテには次回肺炎を疑わせる所見があればMRI検査も必要であると記載しなければなりません。
 どんな病気を診ても、常に最悪のことを考える診察態度が必要です。安易にカゼですとは言わないで、変わったことがあれば受診して下さい、謙虚さも必要です。
 この患者さんはたまたまノドに食べ物が引っかかっただけかもしれません。今は元気にしています。